ブランドの歴史
300年近い歴史は、ジョバンニ・ジャコモとカルロ・ステファノ・チンザノという2人の兄弟のビジョンと勇気に端を発しています。
イタリアの伝説が生まれる
チンザノ兄弟がトリノの「果実酒・砂糖菓子職人組合(Università dei Maestri Acquavitai e Confettieri)」の会員として認められ、ここにチンザノが創業します。 この栄誉は、市内でカルロ・ステファノを中心とする酒類・菓子製造業が繁盛したことを称えたもので、材料は、ジョバンニ・ジャコモがペチェット(トリノ)の丘陵地帯に所有する農園で育てたものでした。
王室御用達
1776年には、チンザノ家はサヴォワ王室の宮廷にその美味しさを届けるという栄誉を手に入れました。 彼らのボッテガ(イタリア語で店)は、活気あふれるトリノの中心地、ドラ・グロッサ通り(現在のガリバルディ通り)に居を構え、トリノで最も活気のある家族経営のベンチャー企業のひとつに成長したのです。
フランチェスコ・チンザノ2世
1830年には、フランチェスコの息子でジョバンニ・ジャコモの孫であるフランチェスコ2世が家業に加わりました。 フランチェスコ2世は、その先見の明と献身、好奇心と本物の情熱で、Cinzanoの歴史の次の章において極めて重要な役割を果たしました。サンタ・ヴィットリア・ダルバのブドウ畑を開拓し続けたことで、大きなチャンスをつかみます。
きらめくイノベーション
王室御用達となったCinzanoは、フランスの有名なシャンパンのイタリア版を作ることを任されました。 そして1800年代半ば、ついに最初のスプマンテ(スパークリングワイン)が誕生し、この革新的な製品の製造へと事業を拡大しました。 サンタ・ヴィットリア・ダルバは、Cinzanoのビジネスの魂となり、地元の商店から世界的なブランドへと変貌を遂げようとしていました。
新会社の誕生
1868年、Cinzanoブランドにとって新たなマイルストーンとなる「王室御用達」を達成するのを待ってから、フランチェスコ2世はこの世を去ります。 息子のエンリコが家業を継ぎ、社名を「フランチェスコ・チンザノ&コンパーニャ」とし、主にベルモットとスパークリングワインの製造に力を入れるようになりました。
国際博覧会・受賞
1884年のトリノ万博で、Cinzanoは見本市での無料試飲のコンセプトを打ち出し、エンリコは製品のパッケージの改良を決断しました。手書きのタグをやめて、より洗練された印刷ラベルを採用し、ブランドの成功と王室御用達の栄光が直接ボトルに印刷されました。
広告時代の幕開け
ベルエポックのテイストを取り入れ、Cinzanoはポスター、ポストカード、広告を使い始め、イタリアの多くの雑誌や新聞に掲載されました。 Cinzanoは、当時の著名なアーティストやイラストレーターとコラボレーションし、大衆文化とともにブランドを開花させました。
アイコニックなレッド&ブルー
20年代には、青と赤の新しいロゴが発表されました。 この2つの色は、イタリアの伝統的な品質と独自性を体現しています。 2つの色を分ける左下から右上に走る斜めのラインは、会社の躍進を表現するデザインです。
チンチン(乾杯)
映画、ラジオ、テレビで巧みで魅惑的な広告を展開し、Cinzanoは何百万人ものファンを魅了しました。 1957年から1980年まで、230以上のコマーシャルがテレビで放映されました。 最も象徴的なものは、レナード・ロシターとジョーン・コリンズが出演したシリーズ(史上最高のコマーシャルと評価されている)。記憶に残るリタ・パヴォーネの「Cin cin Cinsoda…」と歌われるCMソングで、「チンチン」がイタリアと世界で乾杯の掛け声となりました。
新しい時代
240年の歴史を持ち、イタリアの卓越性を象徴し続けるCinzanoブランドをカンパリグループが買収しました。 この買収は、和やかなひとときに最適なイタリアのスパークリングワインや、食前酒やカクテルに最適なベルモットなどを展開する歴史あるブランドに、新たな息吹を吹き込むことを意図たものでした。
アート展のご案内
味覚、ファッション、芸術の魅惑的な旅:Cinzanoの世界を旅する素晴らしい物語と歴史をご紹介します。